haratkhr技報

SRモータ技術研究所

分相始動単相誘導モーター

分相始動単相誘導モーターの解説は、一般的に以下の様になっています。

 

主巻線とそれに直角に補助巻線を設け、補助巻線電流位相を主巻線電流に対し進み位相とする事で始動トルクを得る、始動トルクが小さい方式であり、巻線の抵抗の損失を無くす為、始動後に遠心力スイッチによって補助巻線を開放します。

補助巻線は細線で巻数を少なくすると、抵抗が大きくしリアクタンスが小さくなるので補助巻線に流れる電流の位相が進み、両巻線の磁束に位相差ができ回転磁界ができる。

 f:id:haratkhr:20170403124541j:plain

 

この技報の分相始動単相誘導モーターの解説は以下のとおりとです。

 

始動トルクを発生させるには、2次電流の位相と直交磁束の位相を同相にする必要があります。

単相誘導モーターの原理 で説明しています。)

主巻線の2次電流の位相は電源電圧と同相です。

補助巻線の仕様が主巻線と同等とすると、電源から補助巻線に流れる電流は、主巻線励磁電流と同様に90°遅れます。

分相始動とは、補助巻線と直列に抵抗を入れ電流の遅れを少なくし、同相に近づけた始動方式です。

抵抗により、90°の遅れから、約20ー30°の遅れにしています。

位相差があると逆方向のトルクが発生します。

抵抗値により遅れを少なくすると、励磁電流が減少するためと、逆方向のトルクにより、始動トルクは小さい。