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SRモータ技術研究所

誘導モータの弱点

 1.誘導モータは電機子電流を変圧器の2次電流としているため、銅損が増えます。

固定子の1次巻線と、カゴ型ローターの1ターンの2次巻線で変圧器を構成しています。

直流モータ、同期モータと比較すると、必要なVAは2倍になります。

 2.回転数に対応して交流励磁をするため、回転数を上げると鉄損が大きい。

直流モータ、同期モータは定常励磁のため回転数を上げても励磁の損失は増加しないが、誘導モータの場合、回転数を上げてると鉄損が増加する。

 3.回転数が低い。

ユニバーサルモータの定格回転数は、通常約20000rpmに設定されますが、誘導モータは商用周波数駆動のため、通常4極1800/1500rpmになります。

回転数が低いと速度起電力が低くなるため、同一トルクを得るには電流を増やす必要があり、銅損が増加します。

 

New誘導モータは、高周波駆動とフェライトコアの採用により3つの弱点を解消します。

 

New誘導モータの概要(検討中)

・2相カゴ型ローター誘導モータ

フェライト鉄心

・高周波定電流インバータ駆動

・インバータ始動式

・多極化による低回転数化(15Khz/16極/11万rpm)

リッツ線使用カゴ型ローター

リッツ線使用固定子巻線

 

珪素鋼板の商用電源トランスでは小型、高出力、高効率は望めません。

直流電源は高周波トランスの使用のスィッチング電源になっています。

商用誘導モータのインバータ始動式の検討結果を高周波誘導モータに応用します。

磁束密度は低くなりますが、巻数が少なくなるため、効率が低下する要因は無いと推定しています。