チョークの構造はトランス類似していますが、鉄心にギャップを設けL値を設定します。
チョークに直流電圧を印加すると、下式の関係で電流が増加し、電流につれて磁束密度が増加します。
dI/dt=V/L
B=(IxL)/(nxS)
又、磁束密度Bは電圧時間積に比例して増加します。
B=(VxT)/(nxS)
さらに電流を増加していくと、磁束は飽和し、L値がゼロに近づきます。
◎高周波チョーク
一般に要求仕様はL値と最大電流です。
・鉄心はフェライトコアを用います。
・巻線の損失を抑えるためにリッツ線を用います。
・直流重畳特性でL値を測定し、最大電流で磁束の不飽和を確認します。
・Mn系のフェライトコアは、約120~140℃以上になると飽和します。
◎低周波チョーク
一般に要求仕様は電圧、周波数、電流と最大電流です。
・Bmの計算は、Bm=V/(4.44xnxsxf)を用います。
・インピーダンス電圧を印加して、定格電流値になる様にギャップを調整します。
・インピーダンスは Z=jωL=2πfLとなります。
・電圧-電流特性により鉄心の飽和度を把握できます。
・鉄心は珪素鋼板をを用いるため、200℃で飽和する恐れはありません。