haratkhr技報

SRモータ技術研究所

SynRモータ

SynRM(同期リラクタンスモータ)はSRモータと同様にリラクタンストルクを使用したモータであり、回転子は突極性をもっている。

 

SynRMの概要は以下の通りです。

 SynRMの回転子は鉄だけでできており、特定の周方向に突出した構造を持っている。

固定子コイルより発生した磁束は回転子の突出部に引き付けられ湾曲し、この湾曲を解消しようとする力(Maxwell応力)が働くため、回転子の突出部が固定子コイルに引き付けられる。

SynRMは力率が低く、他のモータに比べ無効電力が大きい傾向があるが、突極性の設計で改善できる。

突極性は、回転子に設けた空洞(フラックスバリア)によって、磁気的な異方性を作り出すことで得られる。

位置を把握した上で、適切な回転磁界で駆動する同期モータとして動作する。

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SynRモータの動作を考察すると、以下のようになりました。

固定子の磁界で突極性をもった回転子をつかみ、磁界を回転することにより回転させる。

突極性が強いほど、磁束が少なくても回転子をつかみ力(トルク)が大きくなる。

磁束は回転により発生する場所は変化するが、電源との力行、回生はSRモータに比較して少ない。

 

SRモータへの応用

SRモータは固定子の磁界で突極性をもった回転子をつかむのでなく、引き寄せる動作をしている。

断定は出来ないが、動作が異なるため、SynRモータの回転子突極性は、SRモータに使用しても効果がないと考えます。

ただ、力率改善について、引き続き考えてみたいと思います。

 

2017 08 08

SynRモータの回転原理を見直しています。