以下の記事より数えて 100になりました
2016-12-21 はじめに
SRモータの開発を行っています。
SRモータを試作し特性をもとめ、基本動作を見直すことにより、従来の課題を解決する方策が見えてきました。
実験、試作、思考により得られた、モータの基本動作、磁気回路、駆動回路、NewSRモータ等について書ていきます。
実際に、SRモータ、駆動回路を設計し、試作、試験を行うのに必要な知識、ノウハウをまとめたいと思っています。
(NewSRモータの設計者教育資料として)
100記事に際して、上記のNewSRモータを紹介します。
出願した特許に近いですが、同一でありません。
2相のSRモータで、フルブリッジの交流駆動駆動、全節巻を特徴としています。
詳細は以下に追加、編集していきます。
2017-5-21
このSRモータは
「SRモータの弱点 2.巻線の稼働率が低い 標準の6/4突極3相SRモータの場合、働いているいる巻線は1/3で、2/3の巻線は休んでいす。」
の改善をめざし、2相で、1/2の休みにし、集中巻より全節巻にし、全巻線が常に働くようにしています。
2017-5-22
巻線を擬似的に示します。
ダンボール紙の4突極に
2相SRモータは集中巻で2ターンX4 = 8ターン
NewSRモータは全節巻で2ターンX2 = 4ターン と巻線との関係を示しています。
NewSRモータの巻数は、2相SRモータの半分となるため、巻線の断面積を2倍に出来るため、銅損が1/2になります。
巻線の電流方向を記号で示します。
NewSRモータは、半分の巻線数で、2相SRモータと同一の電流が得られています。
2017-5-23
駆動回路の例を示します。
2017-5-24
多極化の例を示します。
全巻線が常に電流が流れています。
DC相は電流の方向が一定ですが、AC相は交互に正、負と反転します。
電流を取り巻く磁束が発生し、磁束が加算する極と、打ち消しあう極があります。
従来の2相SRモータと同一の仕組みで同一のトルクが発生しますが、巻線の断面積が2倍にできるため、抵抗値が1/2のなり銅損が1/2になります。
2017-5-25
出願した特許の駆動回路の例を示します。
DC相は永久磁石又は、電磁石で構成しています。
2017-5-26
従来のSRモータは、励磁により磁束が多くなった固定子の突極に回転子の突極を吸引します。
特許のSRモータは、永久磁石の磁束にAC相の磁束が加算又は減算され、固定子の突極間での磁束量の差を生じさせ、磁束が多くなった固定子の突極に回転子の突極を吸引します。
直流モータも、永久磁石の磁束に回転子の巻線の磁束が加算又は減算され、磁束量の差を生じさせ、トルクを発生させています。
特許のSRモータと 直流モータは同一のしくみでトルクを発生させていると考えています。
但し、直流モータは固定子に磁石、回転子に巻線が配置されていますが、特許のSRモータは固定子に磁石、巻線が配置され、回転子は突極構造になっています。
2017-5-28
動作確認
New SRモータ のなかで「動作が確認できました。」の一例を示します。
ある条件下で、下記の回路で商用60Hzの同期運転ができます。
2017-5-31
New SRモータの用途
長寿命のモータが主ですが、オルタネーターも有効な用途と考えています。
車の発電機にオルタネーターが用いられています。
回転数が変化しても出力電圧が一定になるように、クロウポール構造の回転子の励磁電流を制御しています。
回転子の励磁にブラシを用いているため寿命があり、約10万Kmで交換が必要です。
New SRモータは励磁電流を可変制御できるため、ブラシレスオルタネータとして使用出来ます。
従来のSRモータも発電機になりますが、励磁と出力が分離できないため、オルタネーターとして使用することは困難です。