haratkhr技報

SRモータ技術研究所

SPMモータ(ブラシレスDCモータ)

永久磁石型同期(PMSM)モータと、ブラシレスDCモータは、基本的に同じ構造をしていますが、メーカーにより異なった呼び名をしており統一されていません。

 

 一般には、同期電動機は、シンクロナスモーターとも呼ばれ、同期速度で回転する電動機ですが、ここでは、誘導モータを非同期モータとし、

ブラシ付きDCモータ、永久磁石方同期モータ、ブラシレスモータ、ステッピングモータ等、回転子の位置を元に駆動するモータを同期モータと分類しています。

 

ロータの磁石の位置の違いにより、

IPMモータ、埋込構造永久磁石同期電動機 (Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)と

SPMモータ、表面構造永久磁石同期電動機 (Surface Permanent Magnet Synchronous Motor)があります。

 

磁石の配置の違いにより、

インナーロータ型と

アウターロータ型があります。

 

代表的なインナーロータ型のSPMモータを用いて構造、磁気回路、巻線仕

様、動作原理等について説明していきます。

 汎用ブラシレスDCモータを例にします。

 定格出力 50W 定格トルク 0.2Nm 定格回転速度 2500r/min

 定格トルク、回転数より 定格出力 = 0.2N m x 2 x 3.14 x 2500/60 = 52.3 W

 

電源電圧(DC24V)、駆動回路で起動トルク、定格トルク、最大回転速度がが決まります。

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構造

自然空冷でファンによる冷却手段はありません。

ロータは、フェライト磁石により4磁極が構成されています。

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ステータは6極、対向する2極の巻線は並列接続され、磁束の方向は逆方向で、内向きか外向きに磁束を発生させます。

2組の巻線間には相互関係はほとんど無く、同期して2倍の電流が流れ、トルクが2倍になっています。

U、V、Wの3相をを構成し、スター結線されています。

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位置検出にホール素子が3個使用され、磁極間で磁石の端部に配置されています。

ホール素子がステーターの磁極間に配置されている理由は、トルク発生原理から最適な位置に置かれています。(隙間があるためにこの場所が決まっていません。)

ホール素子は、素子の位置の磁石の極性がNかSかを判定し、U、V、W端子をH又はL駆動し連続した回転トルクを得ています。

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ホール素子の信号を駆動信号に変えるには専用IC又はマイコン制御で対応できます。

すなわち3ホール素子信号と、回転方向、回転/停止等のデータを与えると、U、V、W端子のH、L信号が出力されます。

 

詳細は下記参考にして下さい。

ホールIC応用_ブラシレスモーター|製品|旭化成エレクトロニクス(AKM)

上記の中の代表例を抜粋して紹介します。

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