haratkhr技報

SRモータ技術研究所

モータ駆動インバータ

ブラシレスアンプのモータ駆動インバータを調べてみました。

 

3相正弦波駆インバータは出力端子間電圧が正弦波になり、スムーズな回転を得られますが制御が複雑で、各アームの2つのスイッチを交互にオンオフするPWM制御のため、同時にオンにならない様インターロック時間が必要になり、適正に駆動しないと損失が大きくなります。

 

ブラシレスアンプの3相モータ駆動インバータの動作は、1つのアームのHサイドのスイッチをオン、他の1つのアームのLサイドのスイッチをオンさせ、出力電圧は矩形波になります。

この動作は、3相2極のDCモータのブラシの動作と同一です。

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DCモータは磁石が固定で、電機子が回転し、ブラシで巻線を切り替えますが、ブラシレスモータは電機子が固定で磁石のローターが回転し、トランジスタで巻線を切り替えます。

 インバータの各トランジスタがオンオフする時期、出力電圧等は、DCモータを回転させた時の動作を考えれば、理解しやすいと思います。

 

インバータは、出力電圧を変化させるため、LサイドのスイッチのみをPWM制御するため、インターロック時間が不要で、効率よく安全に制御できます。

 ブラシの動作に電圧可変の機能を追加して無接点化したものです。

 

常に、Hサイドの1つのトランジスタがオンし、Lサイドの1つトランジスタがPWM動作し、その他4つのトランジスタはオフしています。

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並列に接続されているダイオードにより、トランジスタがオフでも逆方向にはオンできます。

PWM制御でLサイドのトランジスタがオフした時、回生電流がダイオー

ドを介して流れます。

 

 出力端子間電圧例

             3相12極モータ        3相2極モータ

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3相12極モータ の場合L値が小さいため電流が早く立ち上がり、電流に休止区間があり、回転時の速度起電力を波形で確認できます。