haratkhr技報

SRモータ技術研究所

5相PMモータ

滑らかな回転が得られる3相正弦波駆インバータが広く用いられています。

 

出力端子間電圧を正弦波にするため、アームの2つのスイッチを交互にオンオフするPWM制御で、同時にオンにならない様インターロック時間が必要になり、適正に駆動しないと損失が大きくなります。

 高精度(1度以下)の角度センサーも必要です。

 

DCモータは整流子を多極化して、トルクリップルを改善しています。

コギングトルク  で紹介した5極2磁極のDCモータは、この例と思います。

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このモータをブラシレス化すると、5相2極PMモータになります。

 

DCモータは整流子を多極化してもコストはほとんど変わりませんが、

5相インバータは、ア-ムが増えスイッチが6から10になりますが、3相正弦波駆インバータと比較すると、制御回路、駆動回路はシンプル、安全、高効率です。

 

位置検出は

・1回転は10期間です。

・5相なので5ホールICを使用します。(4bit、0-15)

・ホールICを36度(36度=360度/10)ピッチで設けます。

・5x2磁極で10期間になります。

3ホールICで始動させ、始動後はセンサーレス駆動で駆動する方法も考えています。

 

駆動方式は3相と同様、1端子がH,1端子がLでPWM制御になります。

 

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3相と異なり5相では、スター結線にしても速度起電力は変わらないと考えています。

 

 5相2極PMモータ、駆動回路を試作して特性を確かめる予定です。

 

 

2017 10  07

New5相SPMモータの基本構想がまとまりました。

上記の基本方式から変形した5相2極PSMモータになりました。

モータの試作が完了し試験しました。

 

・想定通りに正常回転する動作を確認しました。

・速度起電力は綺麗な正弦波でした。

・コギングトルクががほとんど無い事を確認しました。

・コギングトルクが無いため駆動を停止しても、慣性でしばらく回り続けます。

問題点が見つかるかもしれませんが、基本動作を確認できました。

 

新しい内容があるため、限定的になりますが、10月末までに紹介したいと思っています。