haratkhr技報

SRモータ技術研究所

Y-Δ切替駆動

Y-Δ始動法

誘導電動機の始動時電流は定格電流の5-7倍になります。

始動時はY結線とし、加速して定格回転数近くになったとき、Δ結線に変更する Y-Δ始動法があります。

Y結線にすると、巻線にかかる電圧が1/1.73になり、電流は1/3になります。

但し、始動トルクも1/3になります。

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          始動時      定格運転時

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Y-Δ切替駆動

誘導電動機のY-Δ始動法をDCブラシレスモータに適用し、 Y-Δ切替駆動とします。

 

DCブラシレスモータの回転数は、速度起電力が電源電圧と略同一になることで決まります。

巻数を多くすると、大きなトルクを得られますが、速度起電力が高くなり最高回転数が低くなり、最高回転数、最大出力が低下します。

 

この対策として、電源電圧を通常時400V、高速回転時に昇圧コンバータを用い400-650Vと高くし、最高回転数、最大出力を上げる制御法があります。

 

その他の対策として、通常時Y結線とし、高速回転時、Δ結線に変更するY-Δ切替駆動が考えられます。

Δ結線にすると速度起電力が1/1.73になるため、最高回転数、最大出力を1.73倍に出来ます。

 

具体的な切替動作は、 Y結線で回転数が最高回転数の約70%になった時点で駆動中断、リレーでY-Δ切替、Δ結線で駆動再開します。