haratkhr技報

SRモータ技術研究所

SRモータの⊿磁束

SRモータの速度起電力、トルクを⊿磁束で計算してみました。

 

非正対時に電圧を印加し、電流が一定値になった後、印加電圧を速度起電力が等しくして回転させると、Lに印加される電圧はゼロになり、定電流駆動となります。

2極SRモータでは90度(1/4回転)で巻線に鎖交する磁束は非正対時の最小から正対時の最大まで磁束が変化します。

  ⊿磁束=磁束密度差X磁路表面積

  速度起電力=巻数 X dΦ/dt

       =巻数 X 回転数/60 X 4X⊿磁束となります。

 

 SRモータでは入力された電気エネルギーが、励磁エネルギーの増加分と機械エネルギー出力に2分割されるため、

  1/2X速度起電力X電流=トルクX2πx回転数/60

  1/2X巻数 X 回転数/60 X 4X⊿磁束X電流=トルクX2πx回転数/60

  トルク=1/π X巻数X⊿磁束X電流 となります。

巻数、磁路、磁束密度より基本特性の速度起電力、トルクが得られます。

 

SRモータのトルク発生原理 のトルク式との関係確認 

  磁気回路の定義及び計算式 より Φ = I ×L/N( 磁束=Lx電流 /巻数 )

  トルク=1/π X巻数X⊿磁束X電流

     =1/π X⊿LX(電流)2 

     =1/2XdL/dθX(電流)2

  ( dL/dθ=⊿L/0.5πより ⊿L=0.5πXdL/dθ )

   T(θ) =1/2 ×(i )2 ×dL/dθ と一致します。 

L値の測定は容易ですが、計算は困難なため、設計の段階で上記の式を用いることは困難です。

試作品が出来上がった時点で確認のために使用するのに適していると思います。