haratkhr技報

SRモータ技術研究所

PAM制御

昇降圧コンバータを使用した超小型EV用のPAM制御を検討しています。

 

エアコン制御にアクティブフィルターを用いたPAM制御があります。

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昇圧型アクティブフィルターの出力電圧をDC160V-370Vに可変することにより、インバータの電源電圧を変化させ出力を可変しています。

モータはPWM制御でなく、PAM制御で高調波対策と効率改善を計っています。

 

超小型EVシステムに昇降圧コンバータ とNewSPMモータ回路を使用し、PAM制御で速度制御性の改善、回生制動時のエネルギ-回収効率の改善を狙っています。

 

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 回路構成

 ・昇降圧コンバータ 回路

 ・モータPAM制御回路( 3-phase Inverter)

 ・速度制御回路(モータ電圧制御)

 ・加速制御回路(降圧電流制御)

 ・回生制御回路(昇圧電流制御)

 

 3-phase Inverterを高周波でPWM制御をすると、損失が大きくなります。

昇降圧コンバータ はフェライトコアを用いる為、周波数の制限は少なく、100KHzのPWM制御により高効率で出力電圧を可変できます。

車速に比例するモータの速度起電力と昇降圧コンバータ の出力電圧との差で、モータの電流値と方向を設定し、加速、減速を制御し、低速まで回生制動を動作させ効率良くエネルギーを回収します。

 

2012年に解禁された1~2人乗りの超小型EVが実用化されています。

車両法上は第一種原動機付自転車(4輪)となるため、車検、車庫証明、重量税、取得税等が不要ですが、普通自動車運転免許が必要です。

時々、街角で宅配サービスに使用されている超小型EVを見かけます。

市販超小型EVのスペック

 乗車定員:1名
 車両サイズ:2395mm(長)×1095mm(幅)×1500mm(高)

 空車重量:約400kg

 最高速度:約60km/h
 航続距離:約50km
 出力:定格 約0.6kW、最高 約5kW
 充電時間:約6時間

 価格:約 80万円