回SRモータの説明に入るまえに、磁気路で使用される計算式を紹介します。
R(オームの法則)、L、Cの電圧/電流
R:V=IR
L:V=LxdI/dt
C:I=CxdV/dt
巻線の電圧
V=NxdΦ/dt
最大磁束密度
正弦波
Bm=V/(4.44xNxSxf)
Bm=(Vxt)/(NxS)
Bm=(I xL)/(NxS)
最大電流
I m=(BmxNxS)/L
磁気回路のオームの法則
U = Φ×R U :(NI )起磁力[A] Φ : 磁束[Wb] R : 磁気抵抗[A/Wb]
磁束
Φ = U×P P:パーミアンス=1/R
Φ = NI /R
Φ = I ×L/N I :電流 L:インダクタンス[H] N:コイルの巻数[回]
磁気抵抗
R = Lm/μ×Sm R:磁気抵抗[A/Wb] Lm:磁路長[m] μ:透磁率[H/m] Sm :磁路断面積[m2]
ギャップの磁気抵抗 R = G/μ0×S G :ギャップ (m) S :ギャップ断面積[m2]
パーミアンス P= μ×Sm /Lm P:パーミアンス=1/R
μ=μ0×μS μ0 =4×π×10-7 : 真空の透磁率[H/m] μS :物質の比透磁率
吸引力
F= (Bg)2×Sg / 2×μ0 F :吸引力[N] Bg :吸引面の磁束密度 [T] Sg : 吸引面の面積 [m2]
F= (Φ )2 / 2×μ0×Sg Φ : 磁束[Wb]
F = μ0S /2・(NI/G)2
吸引面の磁束密度
Bg = μ0×Hg Hg :吸引面ギャップ部の磁界の強さ [A/m]
Bg= μ0×NI / G NI :起磁力 (A) G :ギャップ (m)
ギャップ
G= μ0×NI / Bg
交流チョークのギャップ
G= √2×μ0×NI / Bm Bm :最大磁束密度 [T]
G=約 √2×NI /0.8×1000000× Bm
ギャップの蓄積エネルギー密度u
u=(吸引力xG)/(GxBxC)
=(Bg )2/(2xμ0 )[J/立法m]
=(Bg)2/8π x 10-2 [J/立法mm]
例:0.5T ー> u=0.0001[J/立法mm]
1.0T ー> u=0.0004[J/立法mm]
1.5T ー> u=0.0009[J/立法mm]
磁路断面積、ギャップを決めるときに有用です。
インダクタンス
L = P×(N )2 L:インダクタンス[H] P:パーミアンス[Wb/A] N:コイルの巻数[回]
L = μ×Sm×(N )2 /Lm μ:透磁率[H/m] Sm :磁路断面積[m2] Lm:磁路長[m]
L = μ0×S×(N )2 /G ( ギャップのみとすると )
μ0の定義
一般には、「同じ大きさの平行電流を、1mの距離を離して置いたときに働く力が1mあたり2×10-7 [N]となる時、この電流の大きさを1Aとする」となっています。
この技報は、「1mの距離を離した1Aの平行電流で、1つの導線の電流がつくる他の導線の位置で、磁束密度=μ0/2π であり、電流と磁束密度の関係より発生する力を1mあたり2×10-7 [N] する」とします。
力=磁束密度x電流=μ0/2πx1A=2×10-7より
μ0=4π×10-7 となります。[N/A2]
磁束密度=μ0/2πは、上記のBg= μ0×NI /G (G= μ0×NI / Bg )と同じ内容で、2π、Gは磁路長で、N=1、I=1A場合です。