MMC交直変換器 に使用されているH-bridge Cellのシュミレションを紹介します。
高圧直流送電に使用されているモジュラーマルチレベル変換器(MMC)にはチョッパーCellが使用されています。
MMC交直変換器には、チョッパーCell及び広範囲に直流電圧成分の制御が可能なH-bridge Cell が使用されています。
シュミレション 1
チョッパーCellとH-bridge Cellの出力電圧波形です。
チョッパーCell 出力電圧 :直流電圧成分(1/2VC)が重畳されています。
H-bridge Cell 出力電圧 :直流電圧成分のない交流矩形波です。
シュミレション 2
H-bridge Cellの出力電圧波形に直流電圧成分を重畳させた例です。
PWM変調波、又は交流電圧指令値に直流電圧を重畳すると、出力波形に直流電圧成分が重畳されます。
MMC交直変換器の動作
H-bridge Cellの出力電圧は、交流電圧成分と直流電圧成分からなり、
交流電圧成分の合算が AC6.6KV/50Hz
直流電圧成分の合算が DC400V
になると推定しています。
MMC交直変換器(AC6.6KV ―>DC400V )実用化の課題
変圧器では1次側と2次側のVAは等しく、1次側に比較して2次側は大電流ですが、電流密度を考慮して線径を設定することで高効率になっています。
( 変圧器例 100KW AC6.6KV/AC400V 6600V X 15A = 400V X 250A 効率約 98 - 99% )
高圧交流電圧から低圧直流電圧へのMMC交直変換器は、半導体素子に大電流が流れるため効率が課題と考えています。
(主として、AC6.6KVからの電流15AはIGBTに、DC400Vへの電流250Aはダイオードに流れていると推定しています。)