haratkhr技報

SRモータ技術研究所

電流アシストPHEV

主バッテリーをサブバッテリーと昇圧電流コンバータで電流アシストするプラグインハイブリッド自動車(PHEV)仕様 案を紹介します。

 

高出力モータを搭載しEV走行できるハイブリッド自動車(HEV)が増えています。

高出力モータを効率良く制御するには高圧電源(約200V以上)が必要です。

高圧電源には高性能、高安定のリチウムイオン電池が必要です。

大容量電池にはコバルトを使用しない低電圧のリン酸鉄リチウム電池が適しています。

 

PHEV仕様 案

〇PHEV基本構成

  EV走行できるHEVに低電圧高容量のサブバッテリーと昇圧電流コンバータを設け、主バッテリーを電流アシストします。

〇サブバッテリー

  リン酸 鉄リチウム電池12V200Ah 2直列 24V200Ah 

  バッテリー総電力量 12VX2X200A=4.8kWh (EV走行距離 +40km )

  電池重量 22KgX2=44Kg

  充電 商用電源より2台の充電器により充電します。

  (AC100V 15A/1.5KW 約4時間で満充電)

 〇昇圧コンバータ

  出力 DC200V/25A 4.8KW 効率96%以上

 (4.8KW= 0.12KWh/Km(leaf交流電力量消費率)x 40Km/h)

  

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・主バッテリーの電流がゼロに近づくように電流アシスト量を制御します。

・電流アシストを行っても走行用モータの動作は全く変化なく、単に主バッテリーの電流が低下するだけです。

・電流アシスト量はサブバッテリーの定格電流と電流コンバータの定格電流で制限します。

・必要に応じてサブバッテリーから主バッテリーを充電します。

(主バッテリーがサブバッテリーを充電することはありません。)

・高出力が必要な時は主バッテリーが主で、電流アシストは補助的になるため、昇圧コンバータの出力は4.8KWに抑えています。

 

EV走行距離試算(単純計算)

 EV走行距離 +40km:サブバッテリー4.8kWh/44Kg/20万円、昇圧コンバータ4.8KW/3万円

 EV走行距離 +80km:サブバッテリー9.6kWh/88Kg/40万円、昇圧コンバータ10.0KW/6万円

 EV走行距離 +160km:サブバッテリー19.2kWh/176Kg/80万円、昇圧コンバータ10.0KW/6万円

 EV走行距離 +320km:サブバッテリー34.8kWh/352Kg/160万円、昇圧コンバータ10.0KW/6万円

 

電流アシスができる高効率の昇圧電流コンバータの開発が最重要課題です。

高性能の電流アシス昇圧電流コンバータを開発し、電流アシストPHEVを実現したいと考えています。