haratkhr技報

SRモータ技術研究所

レアアースフリーEV用モータ

環境負荷低減のため、自動車分野ではHEV(ハイブリッド車)やEV(電気自動車)が急速に普及し、2040年に EV/FCV販売比率100% を目指すメーカも出て来ました。

電動化の主要コンポーネントは電池とEV用モータです。

 

EV用モータは、IPMSM(埋込磁石型同期モータ)がで主流あり、多量の永久磁石を必要としています。

IPMSMに用いられている永久磁石は、高価なレアアースが多く含まれ、レアアースの深刻な供給不足、安定供給が懸念されています。

この問題に対して、レアアースフリー化に関する研究が検討され、永久磁石を用いないスイッチトリラクタンスモータ (SRM)等が研究されましたが、好ましい結果は得られていません。

 

永久磁石を使用しないモータとしては、整流子電動機、誘導電動機が広く使用されていますが、EV用モータとしては適さず、IPMSMが必須になっています。

整流子電動機は同期モータであり、基本特性はIPMSMと同等で小型で高トルク、高出力が得られますが、ブラシの寿命と騒音のためEV用の主流になり得ません。

テスラのEV用モータも誘導電動機からIPMSMに変わって来ています。

  

全ての自動車をEV化するには、レアアースフリー化は重要です。

この技報では、整流子電動機と同等の性能が期待される FSRモータ をレアアースフリーEV用モータの候補としています。