超高磁場下での D T イオンの衝突による核融合反応を考えました。
”よくわかる核融合炉のしくみ” 日本原子力学会誌, Vol. 46, No. 12(2004)の中で、
「Dと Tの原子核が核融合反応を起こすためには、数十 keV のエネルギーまで加速して衝突させることが必要です。
この程度のエネルギーは加速器で簡単に得られるため、D または T のイオンを加速して、燃料を含む固体ターゲットに衝突させることで簡単に核融合炉が実現しそうに思えます。
しかしながら、固体ターゲットにイオンを入射すると、そのエネルギーはほとんど固体中の電子との相互作用で失われ、核融合反応のために利用されるものはわずかであるため、イオンの加速に要する電力以上の核融合出力を得ることは困難です。」
と説明されています。
融合出力を得られないメカニズムを研究して解決策が見つかれば新たな核融合方式に繋がる可能性があると思います。
仮説と方策
DまたはTのイオンを加速して固体ターゲットに衝突させようとすると、原子核の正電荷による斥力のため衝突直前でイオンの移動方向が変化し正面衝突出来ない。
そこで、超電導磁石による超高磁場でイオンを磁力線に引き付け離れなくして移動方向が変化するのを防止し、正面衝突の確率を向上させる。
衝突核融合炉 案
(重水素のイオンを加速して三重水素のターゲットに衝突させます。)
関連:
よくわかる核融合炉のしくみ (2004 10 06)