実用化の課題のなかで、駆動方式の改善は、最重要です。
電子制御モータのコストを下げるために、単相駆動回路がよく用いられます。
DCファンもモータはブラシレスモータですが、ホール素子は一つです。
単相駆動にすると、励磁してもトルクが発生しない区間が生じるため、始動のための方策がとられています。
DCファンの場合、ギャップに細工をすることにより、励磁によりトルクが発生する区間で回転子が停止するようにしています。
駆動回路も始動のための特別な駆動シーケンスが設定されており、始動失敗の場合はリトライする専用ICがつかわれています。
このような対策によりDCファンのコストはACファンのコストと同等以下になっています。
扇風機も誘導モータからDCブラシレスモータに切り替わってきています。(低コスト化も進み、3980円の商品もあります。)
エアコンのIPSモータでも、センサーレスの高性能の制御方式が開発され、高効率、低コストが図られています。
大出力SRモータの場合、駆動回路のコストはモータのコストの数倍になると思います。
実用化にはSRモータの改善と共に、制御方式の検討、工夫、考案による駆動方式の改善が必要です。