haratkhr技報

SRモータ技術研究所

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

インバーター発電機

スタンダードタイプの発電機は、負荷が変動すると制御の遅れにより周波数、出力電圧が変動します。 インバーター発電機は、交流発電機で発電し、それを整流ダイオードで直流電圧にし、インバータで交流に変換しています。 インバータの周波数は発振回路で決…

マグネトー

マグネトーは、内燃機関の点火装置で、発電機構を持っているためバッテリーなしで動作します。 刈払機、チェーンソー等の可搬式エンジンに用いられています。 エンジンのフライホイールに組み込まれた磁石、ヨークとマグネトー本体に組み込まれた磁気回路に…

低電圧アーク溶接機

家庭用コンセント100V15Aで使用可能な低電圧交流アーク溶接機 があります。 リーケージトランスの設計例として紹介します。 通常、トランスの2次電流は、2次電圧と巻線抵抗と負荷抵抗の関係で決まりますが、リーケージトランスの2次電流は、主として2次…

オルタネータ

オルタネータはエンジンによって駆動されて、交流電圧が発生し、直流電力を各種の電気負荷へ供給すると共に、鉛バッテリを充電します。エンジン回転数は車両の走行状況によって変化するのでオルタネータの回転数も変化しますが、ロータの電流を変化させ、発…

コギングトルク

PMモータには、滑らかな回転、精度の高い制御を阻害するコギングトルクがあります。 回転トルクをコギングトルク以上にしないと始動せず、始動後は外乱となるため、できる限り小さくすることが求められます。 一般的に、コギングトルクは以下の通り説明され…

SPMモータ の弱点

高トルクと高効率を得るには、高磁束密度の希土類永久磁石を使用する必要があります。 しかし、希土類永久磁石は機械的強度が無く、表面に配置することは困難なので、飛散しないようにステンレスの管等をかぶせる必要があり、損失が増加します。 SPMモータ …

ファン用SPMモータ

小形 排熱 ファン 用の角形ブラシレスファンには、低コストのアウトローター型のSPMモータが使われています。 単相4磁極/8極磁石極 単相で起動出来る位置に止まるように着磁が一部非対称になっています。磁極、ギャップは対称です。 磁石:2mm厚x10m…

VHS用SPMモータ 2

VHSビデオプレーヤーのテープを送るキャプスタンにはホール素子を使用したSPMモータ が使われています。 三相24磁極/16極磁石極 磁石:2.2mm厚x6mmフェライト磁石 ヨ-ク断面積:0.5x9mm 外側:速度検出用ラバーフェライト磁石 t1.0mm 巻線 …

VHS用SPMモータ 1

VHSビデオプレーヤーの回転磁気ヘッドにはホール素子を使用したSPMモータ が使われています。 三相12磁極/16極磁石極 磁石:2.5mm厚x5mm ヨ-ク断面積:0.5x6mm 巻線 磁路断面1.5x2.5mm Φ0.12mm 約100ターン 巻線の合成抵抗:13.6Ω インダ…

FD用SPMモータ

フロッピードライブにはホール素子を使用したSPMモータ が使われています。 鉄板ベースのP基板が使われています。 三相12磁極/16極磁石極 磁石:2mm厚x5mm ヨ-ク断面積:0.5x6mm 巻線 磁路断面2.0x3.0mm Φ0.25mm 約60ターン 巻線の合成抵抗…

DVD用SPMモータ

DVDプレーヤーにはホール素子を使用したSPMモータ が使われています。 三相9磁極/12極磁石極 磁石:1mm厚x5mm ヨ-ク断面積:0.5x6mm 巻線 磁路断面1.5x3.5mm Φ0.25mm 約60ターン 巻線の合成抵抗:1.4Ω インダクタンス:0.61mH(磁石無し) …

HD用SPMモータ

ハードディスク用SPMモータは、アウターロータ型です。 センサーレスで駆動されます。 三相12磁極/8極磁石極 磁石:1mm厚x4mm フェライト磁石 ヨ-ク断面積:1.0x5mm 巻線 磁路断面2x2.5mm Φ0.14mm 62ターン 中性点-U、V,W間抵抗:2.8Ω …

扇風機用SPMモータ

扇風機のモータのDC化が進んでいます。 誘導モータよりDCブラシレスモータに代えることにより、消費電力が約1/2になっています。 50/52W -> 24W スイッチング電源を搭載し、DC24Vでをモータを駆動しています。 今回、紹介するのは、アウターロータ…

アウターロータ型SPMモータ

希土類磁石を使用した模型飛行機用のアウターロータ型SPMモータを紹介します。 希土類磁石を使用したSPMモータは、機械強度で有利なアウターロータ型が採用されます。 高磁束密度、多極化の高出力密度のモータです。 センサーレスでブラシレスアンプで駆動し…

PMブラシモータ

模型飛行機用のモータを例に、PMブラシモータを調べてみました。 小型、高速モータです。 定格電圧/定格電流/定格電力 7.2V/4.4A/32W 9.6V/6.7A/64W 永久磁石:フェライト 磁石表面積:13x13mm 電機子磁路断面積:3x13mm 巻線の線径:0.35mm…

SPMモータの多極化

SPMモータのトルクを大きくするには、速度起電力を大きくする必要があります。 速度起電力を大きくするする方法には、永久磁石の高磁束密度化と多極化があります。 高磁束密度化には、ネオジム磁石等の希土類磁石が用いられています。 SPMモータの速度起電力…

SPMモータの実測トルク

重量秤を用いてトルクを簡易測定してみました。 トルク測定結果 1A 12g 0.003 N・m 2A 26g 0.006 N・m 3A 45g 0.011 N・m 5A 75g 0.019 N・m 8A 120g 0.029 N・m 10A 150g 0.037 N・m 13A 195g 0.048 N・m 誤差があるとと思いま…

SPMモータのトルク

トルクは速度起電力を計算するか又は、計測することにより求めるられます。 計測の結果、 定格の0.2N mを得るには巻線電流は5Aになります。 定格の2倍の0.4N mを得るには巻線電流は10Aになります。 SPMモータの巻線仕様 で並列巻線の飽和電流値=40Aと推…

SPMモータの速度起電力

SPMモータの速度起電力は、直接測定できます。 U、V、W巻線電圧を測定してみました。 SPMモータの速度起電力は、磁石の磁束密度と巻線の仕様より計算できます。 磁石の磁束密度は磁石の特性データと磁路の計算より求めることができますが、今回例にしたSP…

SPMモータの回転原理

一般に、SPMモータの回転原理は、ローター磁石とステータ巻線で励磁された電磁石が、引き合いと反発により回転していると説明されています。 この説明は正しいと思いますが、SPMモータの設計者には、適切な説明でないと考えています。 この技報のSPMモータの…

SPMモータの巻線仕様

1.インダクタンス 2組の巻線の磁気回路は独立しています。(相互関係はありません。) 各固定子巻線のインダクタンスは1.1mHで、並列接続されている為、U、V、W端子と中性点のインダクタンス各々0.55mHです。 2.巻数の推定 巻線に分析用巻線6Tを設け…

SPMモータの磁気回路

磁気回路は積層珪素鋼板、フェライト磁石で構成されています。 ロータは、積層珪素鋼板にフェライト磁石(7mm厚)4枚が貼り付けられ、4磁極が構成されています。 フェライト磁石の飛散を防止するため保護フイルムでカバーされています。 ステータは6極、…

SPMモータ(ブラシレスDCモータ)

永久磁石型同期(PMSM)モータと、ブラシレスDCモータは、基本的に同じ構造をしていますが、メーカーにより異なった呼び名をしており統一されていません。 一般には、同期電動機は、シンクロナスモーターとも呼ばれ、同期速度で回転する電動機ですが、ここでは…