マグネトーは、内燃機関の点火装置で、発電機構を持っているためバッテリーなしで動作します。
刈払機、チェーンソー等の可搬式エンジンに用いられています。
エンジンのフライホイールに組み込まれた磁石、ヨークとマグネトー本体に組み込まれた磁気回路により、発電動作と共に、点火時期の信号が得られます。
フライホイールはエンジンの慣性モーメント、冷却ファン、磁束発生の役割を受け持っています。
磁路の幅に注目してく発電電圧を推定すると以下の様になります。
実際の発電波形は角が丸まっていると思います。
この発電電圧を基にして、高電圧を発生させる方式は2種類あります。
1.電流遮断式
トランジスタを用い発電巻線を短絡し、電流が上昇いた後、電流を急遮断することにより発電巻線にキック電圧が発生するのを利用し、発電巻線のうえに巻かれた2次巻線に高電圧パルスが発生します。
一般にトラマグと呼ばれています。
2.コンデンサ放電式
発電巻線の電圧よりダイオードを介してコンデンサを充電し、その後コンデンサの電圧をサイリスタを介してパルストランスの1次巻線に印加し、2次巻線に高電圧パルスを発生させます。
一般にCDIと呼ばれています。
高電圧パルスを発生させる時期は発電電圧のタイミングを基本に回転数に対応して進角制御を行います。
タイミングの自由度の点でCDI方式が主流となっています。
CDI方式は、発電巻線、ダイオード、コンデンサ、サイリスタ、高圧パルストランス1次巻線、高圧パルストランス2次巻線及び制御回路で構成されてます。
鉄心はt0.5mmの電磁鋼板がつかわれています。
磁気回路は1つ鉄心を共用していますが、位置関係により発電電圧、パルストランスの1次2次間の結合、発電巻線とパルストランス間のリーケジインダクタンスが最適になる様に考慮されています。