単相誘導モーターの原理は、一般的に以下の様になっています。
主巻線と始動巻線を直角方向に配列し、始動巻線にコンデンサを接続すると、各巻線の電流は90°の位相差のある交流となり、主巻線の磁束と始動巻線の磁束の合成磁束は一定の値で反時計回りに回転する回転磁界となり、回転子を回転させる。
モータの設計者向けの技術解説では上記の説明は不十分です。以下の点について疑問を残し、動作の理解が出来ません。
・主巻線の励磁電流は電源位相より90°遅れる。
・始動巻線の電流は電源位相より90°進む。
・各巻線の電流の位相差はどうして90°の位相差なる。
・始動時の各巻線の電圧、電流。
・回転時の各巻線の電圧、電流。
・トルク発生の仕組み。
・回転子の中心の磁束とトルクの関係。
実際に、単相誘導モーターを回して、測定した電圧、電流データより原理を見直します。
実際の各巻線の電圧、電流は技術解説と大きく異なっています。