haratkhr技報

SRモータ技術研究所

最新記事/記事一覧

2017 07 20 SRモータの設計法を書き直しました。

2017 07 19 磁気回路の定義及び計算式に ギャップの蓄積エネルギー密度uを追加しました。 

2017 07 17 磁気回路の定義及び計算式に μ0の定義を追加しました。 

2017 07 16 ユニバーサルモータの回転原理 に 速度起電力eとトルクTを追加しました。

2017 07 15 SRモータ突極モデル に 特性の検証を追加しました。

2017 07 12 SRモータのトルク発生原理 を書き直しました。

2017 07 07 速度起電力 に説明を追加しました。

2017 07 03 ユニバーサルモータの回転原理 に 磁束密度を考えるを追加しました。

 

 記事一覧 

はじめに プロフィール 初夢 

 ユニバーサルモータの回転原理 トルクの法則

 商用トランスの設計 低周波チョークの設計 高周波トランスの設計 高周波チョークの設計 トランスの励磁突入電流

SRモータのトルク発生原理  SRモータ突極モデル 磁気回路の定義及び計算式

SRモータはエネルギ-蓄積機器 リギングチョーク方式とトランス方式

SRモータ、SRGの励磁曲線 エネルギ-の収支 電流波形と力率

電流インバータによるパワーコンディショナ回路 電圧型インバータ 電流トランス型DC/DCコンバータ回路 

PFC回路 逆変換回路 同期整流回路

速度起電力 SRモータの等価回路 SRモータの仮想速度起電力:e

SRモータの特有の騒音と用途 SRモータの特許 電線を周回する磁束

高電圧用の駆動主回路 低電圧用の駆動主回路 電流制御回路 速度制御回路

位置検出 駆動方式の改善

多数の海外文献と再確認 海外文献 SynRモータ

 New SRモータ SRモータの設計法 力率の目標 磁気回路の予備検討

電気機器の寸法と容量 飽和領域の励磁曲線 磁束の机上考察

可変リラクタンス型レゾルバ 整流子 励磁エネルギーと機械出力 低周波チョークの励磁曲線

機械出力 機械出力の検証 SRモータの設計データ

SRG(SRC回路) SRG(HB回路) SRB

新B-H曲線 1 新B-H曲線  2-1 新B-H曲線  2-2 新B-H曲線  3 B-I曲線 (B-H曲線)

インダクタンス B-H曲線について SRモータの特性

用途指向形モータ New SRモータ  2 DCBとSRB

 New SRモータの特許 明細書案 1 休止連絡 再開連絡

 単相誘導モーターの技術解説 単相誘導モーターの原理 分相始動単相誘導モーター コンデンサ始動単相誘導モーター

くま取りコイル単相誘導モーター  積算電力計 三相誘導モータ 同期モータ アラゴの円盤 モータの原理と効率

 模擬開発 モータの特性測定  測定値の検証 主回路の設計 回路シュミレーション 模擬開発完了 インバータ始動式

SRモータの弱点 単相誘導モータのコンデンサ始動式 単相誘導モータの速度制御 誘導モータの弱点

New誘導モータの可能性 New誘導モータの課題 多極化の巻線法 カゴ型ローター 誘導モータの強み

 New SRモータの紹介  New SRモータの詳細

クオーツ時計のステップモーター ステップモーターの仕様 自転車の発電機

100記事に際して 記事の見直し 最新記事/記事一覧  

記事の見直し

6月は、これまでの記事の見直しをしていきます。

 2017 06 24 自転車の発電機 を追加しました。

 2017 06 21 トランスの励磁突入電流 を追加しました。

 2017 06 20 100記事に際して の巻線の電流方向を記号で示した図を修正しました。

 2017 06 18 PFC回路 を追加しました。

 2017 06 15SRモータはエネルギ-蓄積機器  でSRモータがSMモータになっていたのを訂正しました。

 2017 06 11 位置検出  に整流子(ブラシ)による位置検出を追加しました。

 2017 06 02 電流インバータによるパワーコンディショナ回路

実用試験品の主要部分の回路図を追加しました。

 2017 06 01 電流トランス型DC/DCコンバータ回路 に VCEの決まり方の追加及び訂正、太陽電池モジュールを一次側に使用した回路の例を追加しました。

100記事に際して

以下の記事より数えて 100になりました

 

2016-12-21  はじめに

SRモータの開発を行っています。

 SRモータを試作し特性をもとめ、基本動作を見直すことにより、従来の課題を解決する方策が見えてきました。

実験、試作、思考により得られた、モータの基本動作、磁気回路、駆動回路、NewSRモータ等について書ていきます。

実際に、SRモータ、駆動回路を設計し、試作、試験を行うのに必要な知識、ノウハウをまとめたいと思っています。

(NewSRモータの設計者教育資料として)

 

100記事に際して、上記のNewSRモータを紹介します。

出願した特許に近いですが、同一でありません。

 2相のSRモータで、フルブリッジの交流駆動駆動、全節巻を特徴としています。

 

詳細は以下に追加、編集していきます。

 

2017-5-21 

このSRモータは

SRモータの弱点  2.巻線の稼働率が低い 標準の6/4突極3相SRモータの場合、働いているいる巻線は1/3で、2/3の巻線は休んでいす。」

の改善をめざし、2相で、1/2の休みにし、集中巻より全節巻にし、全巻線が常に働くようにしています。

 

2017-5-22

巻線を擬似的に示します。

ダンボール紙の4突極に

2相SRモータは集中巻で2ターンX4 = 8ターン

NewSRモータは全節巻で2ターンX2 = 4ターン と巻線との関係を示しています。

f:id:haratkhr:20170620145404j:plain

NewSRモータの巻数は、2相SRモータの半分となるため、巻線の断面積を2倍に出来るため、銅損が1/2になります。

  

巻線の電流方向を記号で示します。

NewSRモータは、半分の巻線数で、2相SRモータと同一の電流が得られています。

f:id:haratkhr:20170620083121j:plain

 2017-5-23

駆動回路の例を示します。

f:id:haratkhr:20170523090509j:plain

 

 2017-5-24

多極化の例を示します。

全巻線が常に電流が流れています。

DC相は電流の方向が一定ですが、AC相は交互に正、負と反転します。

電流を取り巻く磁束が発生し、磁束が加算する極と、打ち消しあう極があります。

f:id:haratkhr:20170524193025j:plain

 従来の2相SRモータと同一の仕組みで同一のトルクが発生しますが、巻線の断面積が2倍にできるため、抵抗値が1/2のなり銅損が1/2になります。

 

 2017-5-25

出願した特許の駆動回路の例を示します。

DC相は永久磁石又は、電磁石で構成しています。

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 2017-5-26

従来のSRモータは、励磁により磁束が多くなった固定子の突極に回転子の突極を吸引します。

特許のSRモータは、永久磁石の磁束にAC相の磁束が加算又は減算され、固定子の突極間での磁束量の差を生じさせ、磁束が多くなった固定子の突極に回転子の突極を吸引します。

 直流モータも、永久磁石の磁束に回転子の巻線の磁束が加算又は減算され、磁束量の差を生じさせ、トルクを発生させています。

 

特許のSRモータと 直流モータは同一のしくみでトルクを発生させていると考えています。

但し、直流モータは固定子に磁石、回転子に巻線が配置されていますが、特許のSRモータは固定子に磁石、巻線が配置され、回転子は突極構造になっています。

 

 2017-5-28

動作確認

New SRモータ のなかで「動作が確認できました。」の一例を示します。

ある条件下で、下記の回路で商用60Hzの同期運転ができます。

f:id:haratkhr:20170528201935j:plain

 

 2017-5-31

New SRモータの用途

長寿命のモータが主ですが、オルタネーターも有効な用途と考えています。

 

車の発電機にオルタネーターが用いられています。

回転数が変化しても出力電圧が一定になるように、クロウポール構造の回転子の励磁電流を制御しています。

回転子の励磁にブラシを用いているため寿命があり、約10万Kmで交換が必要です。

New SRモータは励磁電流を可変制御できるため、ブラシレスオルタネータとして使用出来ます。

 

従来のSRモータも発電機になりますが、励磁と出力が分離できないため、オルタネーターとして使用することは困難です。

自転車の発電機

自転車の発電機は、リブダイナモとハブダイナモがありますが、どちらも出力は交流です。

ダイナモとは、整流子を使った直流発電機を意味しますが、発電機がダイナモと呼ばれる場合があります。

 

自転車の発電機は、特殊な構造になっています。

巻線は円形ボビンに巻かれ、低磁束密度で表面積の広いの磁石を用い、ヨークの磁路は1mm厚の鉄板で構成されています。

 低磁束密度で表面積の広いの磁極と、高磁束密度の薄いヨークで磁路を構成しています。

 

リブダイナモの磁路構造とハブダイナモの磁路構造は異なりますが、基本は同一です。

 リブダイナモの磁路を構成している鉄板を一部変更すると、ハブダイナモの磁気構造になります。

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磁極の内側に磁石が配置されたのがリブダイナモ、外側に磁石が配置されたのがハブダイナモです。

ハブダイナモの回転数はリムダイナモの約1/35回と低いため、多極化と大型化、高性能磁石の採用で出力電圧を高めています。

極数は、ハブダイナモ32極、リブダイナモ8極(4極)が一般です。

 

リブダイナモは回転数の大きいため、電気特性は有利で小型ですが、機械損失が大きい構造になっています(ベアリングは不使用)。

 

リブダイナモを詳しく見てみました。

 

構造

磁石はN4極、S4極、計8極のフェライト磁石です。(Φ25mmX12mm)

巻線推定 線径0.35mm 200ターン(ボビンのマド7X7mm、占積率38%より)

巻線抵抗値 2.1Ω 

巻線L値 3.3mH(5.6mH磁石無し時)

 磁路 1 x 7 x 4 = 28 平方mm

磁路表面積 7 x 12 平方mm

磁石表面の磁束密度の推定 1.5TX1mm/12mm=0.125T以下で約0.1Tと推定します。

ギャップ 0.5mm

 

定格出力 (JIS C9502 自転車用灯火装置より)

・15km/hのとき 定格電圧 6V 定格出力2.4W (出力電流0.4A)

 15Km/h=250m/m ローラ径2cm -> 回転数 250x100/2x3.14=4000rpm

 ・5km/hのときの出力電圧は、速度15km/hのときの41%以上のこと。

・30km/hのときの出力電圧は、速度15km/hのときの133%以下のこと。

低速でも明るく、高速で白熱電球が切れない事を要求しています。

交流発電機と整流器を組み合わせた、車のオルタネータがエンジン回転数が変化しても出力電圧が一定になる事に近い要求です。

オルタネータは電磁石の電流を変えて磁束を制御して、出力電圧を一定にしていますが、自転車の発電機は永久磁石で磁束を制御できません。

 

負荷

白熱電球

直流特性(実測) DC6V/0.37A (DC2.5V/0.23A DC8V/0.44A)

 

 動作試験

電動ドライバーで回して発電しました。

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出力電圧 3.8V0p-> 2.7Vrms

周期 14ms 71.4Hz

回転数 71.4/4 x 60 =1071rpm

巻線抵抗値 2.1Ω と 巻線L値 3.3mHのため、負荷時は出力電圧が1.5V低下し、波形が少しかわりました。

(抵抗分 0.33Ax2.1Ω=0.7v )

 (L値分 jωL=2X3.14x71.4Hzx3.3mH=1.5 0.33Ax1.5=0.5V)

 

回転数を上げて回しました。

f:id:haratkhr:20170625093956j:plain

出力電圧 7V0p-> 5Vrms

周期 7ms 143Hz

回転数 143/4 x 60 =2145rpm

負荷時は出力電圧が3V低下し、波形は正弦波になりました。

 

4000rpmの出力電圧の推定

比例計算では9.3V(5v X 4000/2145 = 9.3V)になりますが、周波数が高く(277Hz)なるためL値による電圧降下が大きくなって6Vになると思います。

 

自転車の発電機は周波数が高くなると、巻線L値のインピーダンスが大きくなること及び鉄心の飽和を利用して、出力電圧が高くなるのを抑えていると推定します。

 

電子制御が一般でない時代の知恵だと思います。

LEDが光源のリブダイナモもありますので、機会があれば見てみたいと考えています。

ステップモーターの仕様

仕様を簡略にまとめてみました。

 

鉄心

固定子の鉄心はt0.5mm1枚とかきましたが、実際は3枚で構成されています。

巻線を組み込むため2分割された2枚と、つなぎめの影響をなくすための1枚で構成されています。

分解調査はしていませんが、つなぎめはコイルのセンターと推定しています。

磁路断面 3mmX0.5mm

f:id:haratkhr:20170517201941j:plain

巻線

抵抗 470Ω

インダクタンス 1.63H

線径 0.1mmと推定

巻数 23X1.5X0.38 / 0.1x0.1X3.14/4 = 1700Tと推定

 

電流波形

 f:id:haratkhr:20170517203914j:plain

 回転子の回転に伴って速度起電力が発生し、電流波形が変化しています。

電流は電圧と抵抗値で決まっていますが、立ち上がり時のdI/dtは電圧とインダクタンスで決まっています。

 

磁束密度推定

Bm=1.2VX2ms/1700TX3mmX0.5mm

  =0.94T