水の電気分解を調べました。
1.一般の説明
・硫酸は、水素イオン・H+と、硫酸イオン・SO42-に電離します。
・陰極では、水素イオンが引かれH+が電子を受け取り(還元されて)、水素・H2が発生します。
・陽極の反応では、硫酸イオンより電子を奪いやすい水酸化イオンが引かれが電子を失って(酸化されて)、酸素が発生します。
2.ギブズエネルギーをもとにした説明
・電解は、「電荷の引き合い」でなく、「電気エネルギー→化学エネルギーへの変換」である。
・一定値(起電力)以上の電圧をかけなければ電流は流れない。
・反応式と電圧計算は次のようになる。
ギブズエネルギーによる起電力は電気エネルギーと化学エネルギーのエネルギー変換で、
電磁誘導による起電力は電気エネルギーと機械エネルギーのエネルギー変換です。
変換エネルギー量 = 起電力x電流x時間 です。
3.電気分解の効率
ボルタの電池は陽極に生じる気泡で電圧が低下します。
水の電気分解では両極に気泡が発生し電流が阻害され、対策として電源電圧を高くすると効率が低下します。
(例 電源電圧 = 6V の場合 効率 = 1.229V/6V = 20.5%)
高効率の電気分解には、燃料電池と同様な電極、触媒、電解質が必要です。
水素は次世代エネルギーといわれていますが、ほとんどの水素は化石燃料から二酸化炭素が発生するリフォーミング技術で作られています。
再生可能エネルギーによる水の電気分解で低コスト、大規模、高効率で水素を作る技術は、今後の研究課題の様です。