トルクの法則
少なくとも一つの巻線と、二つ以上の鉄心で構成された磁気回路に於いて、巻線巻線に電流を流した状態で、一つの鉄心を他の鉄心より変移させた時、磁束が変化する場合、変移を阻止する方向に力が発生する。
トルクは回転子を回転変移したとき発生する力であり、モータ、発電機で発生する全ての力に適用できる。
力 X 変移距離 = 磁束エネルギーの変化量
巻線の誘起電圧と力の関係
力 X 変移距離 = 巻き線誘起電圧 X 電流 X 変移時間
各種モータにより磁気回路がことなりますが、すべてのモータに適用できる考え方としての提案です。
一般的なSRモータのトルクの説明を、すべての磁気回路を用いた機器の力に広げたのみで、目新しいものでなく、見方をかえたのみですが、分かりやすいと思っています。
定義は曖昧な所があり見直しが必要と思っています。
この法則は鉄心間の力を定義したもので、電線にかかる力を定義したBLI則と両立し、実際のトルクはこの二つの力の合成になる。ただし電線にかかる力は小さく大部分は鉄心間の力である。
静止状態で、巻線と鉄心を機械的に不結合で巻線を固定し、巻線に電流を流し、回転子を回した時の磁束の変化が力になる。
巻線と鉄心により磁束密度、磁束方向を不均一にした状態で、鉄心を動かすと、力、誘起電圧がエネルギー不変の法則に従って発生する。
例題
三つのケースで考えてください。
固定子の巻線は省略していますが右から左への磁束があります。回転子の近傍に1Tのコイルに電流が流れています。
回転トルクの有無、トルクが発生している角度を考えて下さい。又、コイルと鉄心間の力も考えて下さい。
固定子の磁束とコイルの電流による磁束により、図の矢印に示すとおり、ほぼ同等の磁束となる。円形は鉄心の回転子、コイルは図の位置に鉄心よりはなれている。