FSRモータ(Field Type SR Motor)の基本構成 を紹介します。
FSRモータの基本構成
FSRモータは、DCモータと同様に界磁磁束があります。
界磁磁束はEM(電磁石)、IPM(埋込永久磁石)又はEMとIPMの併用です。
突極ローターを回転させると、DCモータと同様に、駆動巻線の鎖交磁束が変化し、駆動巻線に起電力が発生します。
この起電力に電流を流すと、電気エネルギーが機械エネルギーに変換されます。
FSRモータの駆動は、DCブラシレスモータと同様の三相駆動です。
SRモータの堅牢性とDCモータの高速回転性能を受け継いた高性能モータが出来ると考えています。
トルクの算出
鉄心の吸引反発、磁界の強弱よりトルクを算出することは困難なので、起電力と電流による電気エネルギーよりトルクを求めます。
磁束が増加している巻線と、減少している巻線に逆方向の電流を流すと、合成トルクが発生します。
(6/4SRモータは2巻線を直流電圧で駆動しますが、FSRモータは4巻線を交流電圧で駆動します。)
機械エネルギー = 電気エネルギー
T X ⊿θ = ⊿Φ/⊿t X n X I X ⊿t
T = ⊿Φ/⊿θ X n X I
(T:トルク[Nm] Φ:磁束[テスラ] θ:角度[ラジアン]n:巻数 I:電流[A])
フレミングの左手の法則の力が生まれる説明 例
「磁界Hがあるところに、導体に手前から奥に向かう電流が流れています。
電流が流れると右ねじの法則の磁界が発生します。
導体の上では磁石による磁界と電流による磁界が同方向なので磁界が強くなり、
導体の下では磁石による磁界と電流による磁界が逆方向なので磁界が弱くなり、
導体を下に押す力が働くことになる。」
となっていますが、磁界の強弱と力の関係が難解です。
注:呼称をADSRモータ(交流駆動SRモータ)よりFSRモータ(界磁式SRモータ)に変更しました。