ロータは、積層珪素鋼板にフェライト磁石(7mm厚)4枚が貼り付けられ、4磁極が構成されています。
フェライト磁石の飛散を防止するため保護フイルムでカバーされています。
ステータは6極、対向する2極の巻線は並列接続され、磁束の方向は逆方向です。
フェライト磁石の飽和磁束密度は低く、磁極の先端部分(24mm)は0.2T程度で、巻線部(5mm)は1.0T程度と推定しています。
ヨークに使われている珪素鋼板の飽和磁束密度は1.5T以上と大きく、ヨークの幅を細くでき、巻線のためのスペースが広くなっています。
磁束密度が高い希土類磁石を用いると、ヨークの幅をあまり細くできなくなります。
ロータとステータ間のギャップは0.5mmです。
磁石の透磁率は真空と同等なため、SPMモータの磁気回路は以下のように実質上のギャップは7.5mmと長く、巻線のインダクタンスはロータの有無でほとんど変化しません。
実質上のギャップ長は、ユニバーサルモータと異なります。
IPMモータの実質上のギャップ長はユニバーサルモータに近く、SPMモータと違った特性をもつ要因の一つと考えています。