haratkhr技報

SRモータ技術研究所

位置検出

SRモータの駆動には、位置(角度)を検出し励磁コイルに電流を流す区間をきめる制御が必要です。

電流を流す区間によって正転トルク、又は逆転トルクになります。

SRモータを駆動するには、正転トルクが出ている期間のみ電流が流れるようにします。

電流を流す区間を変えることにより、ブレーキ、逆回転になります。

 

励磁巻き線に電圧を印加しても、電流はインダクタンスにdI/dtを制限されなが変化するためおくれます、又励磁を中止しようとしても同じくdI/dtを制限され遅れます。

この遅れを想定して励磁する区間を決める必要があります。

速度、負荷の変動より電流値が変化すると遅れ時間も変化するので、励磁のオン、オフの区間を進角又は、遅角制御する必要があります。

遅れの少ないブラシレスモータに比べて、SRモータの位置検出による制御は複雑です。

ブラシレスモータは回転していれば、誘起電圧が発生しているため、これを検出し演算すると、位置センサーなしで制御できます。

 

SRモータの位置検出には、一般にレゾルバ、ロータリーエンコーダが使われます。

簡易検出としてはホール素子、フォトインタラプタ、ブラシが使用できますが、加速、減速、逆転、逆転減速等、モード毎に個別センサーが必要です。

 

SRモータは励磁しなければ、誘起電圧は発生してないため、励磁開始時期を決定できません。又、励磁中も誘起電圧は検出不可のため励磁終了時期もきめられません。

SRモータの位置検出センサーは不可欠です。

 

2017 06 11

整流子(ブラシ)による位置検出を紹介します。

整流子 の中で

「SRモータ用の位置検出には、耐ノイズ性、分解能より、整流子が最適と考えています。

 多極数の整流子のデジタル信号より、絶対位置情報を得る、SRモータ用の位置検出方式を考え、ASSRモータで、実用試験を行っています。」

としています。

 

具体的な方法は、多極数の整流子のデジタル信号を2線のアナログ信号に変え、その後A-D変換して位置を決定しています。

実用試験品は、簡単な構成で、分解能は約5°、1000時間の寿命が期待できます。

ゾルバはアナログ信号ですが、本方式はデジタル信号をアナログ化しており信頼性は高いと思っています。

 尚、分解能は整流子の極数と精度できまります。