haratkhr技報

SRモータ技術研究所

模擬開発完了

主電源DC140V(330μF)、IPD制御電源DC18V、制御回路、ハイサイドドライバー回路、FETブリッジ回路を作成し、動作確認用試作品は完成しました。

f:id:haratkhr:20170416171649j:plain

完成後、抵抗負荷で出力試験を行いました。

f:id:haratkhr:20170416171703j:plain

動作確認後、モータを接続し始動試験を行いました。

f:id:haratkhr:20170416222727j:plain

無事、十分なトルクが得られ始動しました。

始動時のS巻線への出力電圧はコンデンサ始動方式(90V0pの正弦波)より大きく(140V矩形波)出来るため、理論上の始動最大トルクは大きくなります。

回路動作は安定で、インバータの損失はほとんどありません。

定格回転数になると自動的に電流が低下し、動作を続けても不具合はありませんが、騒音は大きくなります。

波形は想定と差異がありますが、後日の検討とします。

励磁電流波形は直接測定できませんが、電源電圧と同相の台形波電流が得られていると推定しています。

専用モータを作成し、PPインバータ、マイコン制御にすると商品化出来る用途があると感じました。

模擬開発の目的は設計者教育に付け加えて、この技報の単相誘導モーターの原理の再確認でした。

 

結論

単相誘導モータの始動トルクは電流と直交磁束の関係で発生しており、回転磁界と滑りで始動トルクを説明するのは不適切である。

 

引き続き検討しますが、模擬開発はこれで完了とします。

 

インバータ始動方式の総合評価は、後日、時間をかけたいと思っています。

 尚、詳細が必要なら、御連絡をお願いします。