前回の磁化曲線の説明では、励磁に必要エネルギ-がR,取り出されるエネルギーがW’mとなっています。
このエネルギ-の収支について、考察します。
縦軸の 磁束はI×L値に比例するため、エネルギー式と三角形の面積より、
Bに於けるL値をLbとするとBでは
磁束=Lb×I エネルギー=1/2×Lb×(I )2 =面積 Ra
Aに於けるL値をLaとするとAでは
磁束=La×I エネルギー=1/2×La×(I )2 =面積 (Ra+W'm) = 面積 R
面積W’mが機械出力となる。(説明出来ませんが、たぶん正しい。)
この磁化曲線は説明のために特殊な動作をさせており、以下の通りです。
O ー> B
L値がLbの状態で回転子を固定して電圧をコイルに印加し電流を流し、励磁しエネルギーを蓄積する。
B->A
励磁電流が一定になる電圧をコイルに印加しながら電流を流し、回転子がトルクにより回転する。
この区間機械エネルギーと追加励磁エネルギーを電源からコイルを介して誘起電圧X電流の形で供給する。
O ー> B
L値がLaの状態で回転子を固定してコイルに発生する電圧により電源へ電流を流し、回生により磁束エネルギーを回収する。
まとめ
電源から供給するエネルギーはRa+2W’m(R+W’m)
電源に回生するエネルギーはRa+W’m(R)
機械出力エネルギーはW’m
W’m/W’m+Rを力率とすると
B点をC点に一致させたときが最大力率となる。
Ra=0 W’m=R W’m / W’m+R= 50%
力率は磁気回路の設計により変化する。(50%-10%)
正対のAー>O 間の磁化曲線は直線の部分しか使えないとしても、非正対時は、飽和に対する余裕があり、正対時より電流を大きくする制御方法を検討したいと思っています。
この場合の磁化曲線は以下の様になります。