EV用モータの仕様、特性を調べてみました。
3相IPMモータ です。
巻線は集中巻、単線でなく、2層巻、多数の細線の並列の構成です。
巻数は16T/スロット、約Φ0.8mm約30本の並列に見えます。
モータ、駆動回路の冷却は 水冷が採用されていると思われます。
このモータが採用されていと思われる車の主要緒元は以下の通りです。
原動機(モーター)
定格出力 70KW
最高出力 80KW/3008-10000rpm
最大トルク 254N・m/0-3008rpm
駆動用バッテリー リチウムイオン電池 360V
走行距離/総電力量 228Km/24KWh
最終減速比 8.1938
特性確認
最大出力=2πx254N・mx3008rpm/60sec=79.97KW
10000rpmのトルク=254N・mx3008/10000=76.4N・m
電池容量=24KWh/360V=66.7Ah
最大出力時の電池電流=80KW/360V=222A(効率100%として3.3C)
特性推定
速度起電力=360Vx90%=324V(10000rpmで90%電圧として)
時速60Km走行時の出力
時速60Kmで走行すると仮定すると、228Kmに3.8時間かかり、
出力=24KWh/3.8h=6.3KW以下となります。
モータの回転数=((時速/60分)/πxタイヤ外形)x最終減速比
=((時速60Km/60)/πx0.63m)x8.1938=4100rpm
=((時速100Km/60)/πx0.63m)x8.1938=6900rpm
ハイブリッド車より高速の計算となりました。
時速60Km走行時のモータの巻線電流
速度起電力=324Vx4100/10000=133V
モータの巻線電流=6.3KW/133V=47A
EV用、ハイブリッド用のモータは産業用モータに比較して、小型で大出力定格ですが、定格の条件の違いが大きいと考えています。
但し、EV用、ハイブリッド用の駆動回路の能力は、加速時の高トルクを出すため高出力対応になっていると思います。