電動アシスト自転車は、足の漕ぐ力にモータでアシストしています。
モータは補助のため、モータの回転数は、足の漕ぐ力と道路状況で決まります。
アシスト自転車は、足の力をセンサーで感知して、制御回路で適切なトルク指令を発生させモータを制御しています。
アシスト制御
定電流電源でモータを駆動すると、トルクは電流に比例するため、回転数に係らず、電流値でモータのトルクを制御できます。
定電圧電源で駆動する場合、電流は (V-e)/R で決まる為、モータの回転数に対応してVを変化させます。
双方向定電流回路を使用すると、アシスト制御と回生制御(発電ブレーキ)が出来ます。
回路例
電流検出コンパレータ(ヒステリシス付)でモータ電流を制御しています。
双方向定電流回路は双方向コンバータ 回路 を簡略化しています。
2021 03 18 追記
AC アシスト制御
定電流逆変換回路の商用交流電源をACモータに変えるとACアシスト制御になります。
定電流逆変換回路は、交流電源の位相と電圧を検出して電流を制御し、DC電源よりACモータに電力を供給し、トルクを発生させます。
(この動作は、センサーレスモータ駆動回路と同等です。)
定電流順変換回路は、ACモータよりDC電源に電力を回生し、ブレーキ力を発生させます。
ACモータ例
自転車の発電機 は磁極の回転により界磁巻線には交流起電力が発生します。
AC アシスト制御をすると 自転車の発電機はモ-タになります。
ACアシストの駆動回路
全波逆変換/全波整流器、定電流昇降圧コンバータで構成しています。
交流同期電動機に発生する、交流起電力に同期して電流を流し、アシスト力又はブレーキ力を発生させています。
定電流昇降圧コンバータはモータと非同期で高周波スイッチング(20Khz-1Mhz)で定電流にします。
アシスト力とブレーキ力を直接にコントロール出来るため制御はシンプルです。
単相ACアシスト駆動回路
三相ACアシスト駆動回路
一般的な駆動回路:
三相インバータ駆動回路
モータ起電力と同期した交流電圧を位置検出センサー用いた三相正弦波インバータで発生させて駆動しています。
モータ起電力とインバータ出力電圧の差でモータ電流が決まります。
三相正弦波インバータでアシスト力とブレーキ力をコントロールする制御は複雑になります。