haratkhr技報

SRモータ技術研究所

SRモータはエネルギ-蓄積機器

SRモータはギャップを励磁によりエネルギ-を蓄積する過程でトルクを得ており、蓄積エネルギ-と出力は比例関係にあります。

励磁電流が無ければ起電圧は発生していません。出力をだすには電流を流しげ磁束を発生させますが、磁束が飽和により制限され、出力も制限されます。

 

DCモータ(誘導モータ)の励磁は出力をだす直接要因でなく、起電圧を発生させる手段です。回転子が回転している場合、回転子電流が無ければ、起電圧はあるがトルクはゼロであり、回転子電流を流すことによりトルク、出力がでます。

 励磁電流と回転子電流の合成した磁束は飽和で制限されますが、ギャップにエネルギ-を蓄積するような動作はありません。

 

静止の磁気製品でたとえると

     SRモータはチョークコイル

     DCモータはトランス

     と考えてたら分かりやすいと思います。

 

チョークコイルは、電流は磁束(Bm)と比例関係にありエネルギーが蓄積され、蓄積エネルギーは飽和により制限されるため電流も制限されます。

出力容量VAはギャップできまります。

トランスの励磁磁束は出力に直接関係せず、エネルギーは蓄積されず、エネルギーが電圧をかえて通り過ぎるだけです。

出力電流を制限するのは巻き線抵抗と漏洩インダクタンスのみです。

 

SRモータでは励磁特性が重要となります。

ギャップにエネルギーが蓄積されますので、ギャップを小さくするとL値は大きくなりますが、飽和電流値が小さくなり、蓄積エネルギーが小さくなりトルクが小さくなります。

E=1/2 ・L(I)2より出力を上げるにはギャップを広くする必要がありますが、励磁電流が増大し銅損が増加します。銅損を除けば、最大出力はギャップできまります

 

蓄積エネルギ-から直接トルク得ているのでなく、蓄積の過程でトルクを得ており、電源から励磁しエネルギ-を蓄積しその後蓄積エネルギ-を電源へ回収する動作の中でトルクを得ています。