haratkhr技報

SRモータ技術研究所

SRモータの実験

2年前、SRモータの検討を始めた頃の実験を紹介します。

 

掃除機のユニバーサルモータ(300W)を改造して、SRモータの特性を確認しました。

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電機子巻線、電機子鉄心の一部を削除し2突極ロータにしました。

(突極には巻線スロットのミゾがあり磁路幅が約1/3になっています。)

 

静特性

ギャップ寸法:0.3mm

磁路断面:7.5 x 25mm

巻き数:200ターン

◎インダクタンス及び電圧/電流特性(商用60Hz電圧印加)

 正対時:22mH 非正対時:7.6mH

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◎飽和特性

正対時の電圧/電流特性より、鉄心が飽和する電流を求める。(約3A以上で飽和しています。)

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◎トルクと巻線電流の関係

 0.5A:0.002x9.8x0.15 [Nm] 1.0A:0.007x9.8x0.15 [Nm]

 1.5A:0.012x9.8x0.15 [Nm] 2.0A:0.021x9.8x0.15 [Nm]

 2.5A:0.032x9.8x0.15 [Nm] 2.8A:0.037x9.8x0.15 [Nm]

 3.0A:0.041x9.8x0.15 [Nm] 3.5A:0.042x9.8x0.15 [Nm]

 4.0A:0.045x9.8x0.15 [Nm] 4.5A:0.049x9.8x0.15 [Nm]

 5.0A:0.050x9.8x0.15 [Nm]

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鉄心が不飽和区間のトルクは巻線電流の二乗に比例しています。

 

 力率≒50% x (22-7.6)/22=33% 

非正対時のインダクタンスが≒0 の場合、力率は50%になります。

 

動特性

位置検出回路、駆動回路を作成して動作確認しました。

非正対時より、正対時の少し前まで、定電流駆動すると、トルクは突極ロータの位置に関係なく一定になります。

 

位置検出回路は位置検出 を参照して下さい。

駆動回路は低電圧用の駆動主回路 を参照して下さい。