PHEV用コンバータ は、損失を低減するためFETによる同期全波整流回路を使用します。
市販のDC12V-AC100Vインバータの内蔵コンバータ(DC12V->DC150V)には、ダイオードによる全波整流回路が用いられています。
ダイオードのオン電圧は2素子で約2.4V になり、出力25Aの場合約60W(2.4VX25A)の損失です。
FET(300V/50A 8mΩ)を使用した同期全波整流回路のオン電圧は2素子で約0.4Vになり、約10W(0.4VX25A)の損失です。
同期整流は、FETが双方向にオンする特性を利用して、ソース端子からドレイン端子に電流を流します。
・FETのオン期間がダイオードと同等になる様に、駆動トランスの2次巻線電圧とドレイン-ソース間電圧よりFETのゲート駆動信号を生成していします。
・FETがオンしない場合、ダイオードによる全波整流回路として動作し、損失の低減効果が無くなりますが不具合はありません。
・誤動作によりFETのドレイン端子からソース端子の方向に電流が流れると損失が発生します。