LiFePO4電池 ( リン酸 鉄リチウム電池 ) を再度調べました。
LiFePO4電池は、正極材にリン酸鉄リチウムを使用しています。
LiFePO4電池の電池電圧は2.8Vから3.5Vと、コバルト系材料の3.75Vから4.1Vに比べて低いが、優れた電力密度と長いライフサイクルをもっています。
結晶構造が熱的に安定しており、過充電、内部ショートによる熱暴走はありません。
LiFePO4電池の利点:
●カレンダー寿命 > 10 年
●サイクル寿命:2000~10000回
●動作温度範囲:-20°C~70°C
●内部抵抗が非常に低い。
●環境への毒性が非常に低く(鉄、グラファイト、リン酸塩の使用)リサイクルが可能
市販バッテリーと内部構造 例
セル特製 例
LiFePO4電池は大容量セルが一般的です。
蓄電、ポータブル電源の用途に多種類のLiFePO4電池がWebショップで販売されていますが、全て海外製です。
エネルギー密度が鉛蓄電池より高いのでゴルフカート、エントリーレベルの低価格車に使用されています。
(三元系のニッケルベースのセルはハイエンドの高性能車に使用されています。)
LiFePO4電池の現時点の価格は、高価なコバルト不使用ですが、鉛電池の約3~5倍になっています。
LiFePO4製造方法 例
電池用正極材料 (LiFePO4) は、国内のセメント産業等で研究・開発・製造されています。
LiFePO4は無尽蔵の鉄を原料とし熱安定性が高く長寿命なことから大容量リチウムイオン電池の正極材として最も相応しい材料です。
製造コストの低減とエネルギー密度の向上が課題ですが、改善が進みLiFePO4電池の時代が来ると考えます。